扁平足のインソールの選び方|アーチの支え方の違い

扁平足向けと書かれたインソールの売り場には、土踏まずの盛り上がりが高いものと、ほとんど平らに見えるものが並んでいます。
選ぶときに最初に効くのは、この土踏まず部分の形と硬さではなく、実は足長のサイズ表記です。
シダスのクッション3DはXS(22.0〜23.0)からXL(28.5〜29.5)まで、ザムストのFootcraft STANDARDはS(21.0〜22.5cm)から3L(29.0〜30.5cm)まで、いずれもレンジで刻まれていて、メーカーごとに区切りが違います。
ここがずれると、土踏まずの支えが足の中心からずれた位置に当たります。
本記事では、扁平足向けを選ぶときにサイズと厚みをどう合わせるか、アーチサポートの形のタイプ差、カットの手順と手入れの目安まで解説します。

靴下Lab編集部
靴下Labは、「快適な足元から、毎日の生活をもっと豊かに」をテーマに、靴下に関するあらゆる情報を調査・発信するメディアです。素材や機能の違い、季節に応じた選び方、消臭・防寒・健康サポートなど、靴下に関する疑問をわかりやすく解説しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
扁平足向けインソール選びで最初に効くのは、足長と靴の中の余裕
土踏まずの支えがどれだけ良くできていても、当たる位置が数センチずれていれば、狙った場所を支えません。
インソールのサイズ表記は靴下と同じレンジ方式で、シダスのクッション3DはM(25.0〜26.5)という刻み、ザムストのFootcraft STANDARDはM(23.0〜24.5cm)という刻みです。
同じ「M」でも中身の範囲が違うので、他社のサイズ表をそのまま当てはめると1サイズずれます。
もうひとつ確かめてほしいのが、靴の中に厚みを足す余裕があるかどうかです。
シダスのクッション3Dはつま先の厚みが4.0mmと公表されていて、EVA素材のシェルとジェルパッドで構成されています。
この厚みは薄い部類ですが、それでも元から入っているインソールを抜かずに重ねれば、甲が当たって窮屈になります。
革靴のように内部の容積が決まっている靴ほど、この差が仕上がりを分けます。
素材と形状は、そのあとの話です。用途別にどのタイプが向くかという全体像はインソールの選び方|目的別に合うタイプの見分け方で解説しています。
アーチサポートの形と素材で、扁平足向けの中でも作りが分かれる
EVAのシェルで土台を作るタイプ
EVAは発泡樹脂で、軽く、インソールの土台になるシェル部分によく使われます。
シェルで形を保つ作りは、足を乗せたときに形が大きく潰れにくいのが持ち味です。
そのぶん、柔らかいクッションを期待して履くと硬く感じることがあります。
シダスのクッション3Dは、このEVAのシェルにジェルパッドを組み合わせた構成で、4E幅広対応、生産国は韓国と公表されています。
ポリウレタンでクッション性を持たせるタイプ
ポリウレタンはクッション性を担う素材です。
ソルボの製品は、ポリウレタン樹脂に衝撃吸収素材のソルボセインを組み合わせています。
硬い土台で形を保つのではなく、沈み込みで衝撃を受け止める考え方の作りです。
長く立つ仕事で足裏全体が疲れるという条件なら、こちらの作りが合う場合があります。
衝撃吸収の仕組みごとの違いはソルボのインソールの選び方|衝撃吸収の仕組みと種類で解説しています。
フラット型とハーフ型
形状の区分としては、全長にわたって平らに近いフラットと、前足部だけまたはかかとだけを覆うハーフがあります。
扁平足が気になって土踏まずまわりに何かを入れたいのであれば、ハーフ型のうち前足部だけを覆うものは目的から外れます。
かかと側だけのハーフ型も、土踏まずには届きません。
フラット型は全長をカバーしますが、土踏まずの立体的な盛り上がりがどれだけあるかは製品ごとに違うので、形状の呼び名だけで判断しないでください。
タイプ別に見た、向いている人と向かない人
下の表は、これまでに挙げた作りの違いを条件別に並べたものです。順位ではなく、自分の靴と使い方に当てはまる行を探す使い方をしてください。
| タイプ | 作りの特徴 | 向いている人 | 向かない人 |
|---|---|---|---|
| EVAシェル+ジェルパッド | 発泡樹脂の土台で形を保ち、部分的にジェルで衝撃を受ける | 形が潰れずに一定の支えが続いてほしい人、4E幅広の足に合う製品を探している人 | 柔らかい踏み心地を求めている人 |
| ポリウレタン主体 | 沈み込みで衝撃を吸収する | 足裏全体の疲れが気になる人、硬い床の上に長時間立つ人 | 支えの形をはっきり感じたい人 |
| フラット(全長) | かかとからつま先までを覆う | 元のインソールと入れ替えて使いたい人 | 靴の中に厚みを足す余裕がない人 |
| ハーフ(前足部・かかと) | 部分だけを覆う | 前足部の圧迫やかかとの衝撃だけを狙って対処したい人 | 土踏まずまわりの支えを目的にしている人 |
なお、扁平足そのものは足の状態を表す言葉であって、インソールで治すものではありません。痛みやしびれがある、歩き方が変わってきたという場合は、製品を探す前に医療機関に相談してください。
扁平足向けを選ぶときに起きやすいミスマッチ
いちばん多いのが、土踏まずの盛り上がりが高いほど良いと考えて選ぶ選び方です。
アーチの支えは高さそのものではなく、足のどこに当たるかで感じ方が変わります。
サイズがレンジの上端か下端かによっても当たる位置は前後するので、25.0cmの人がM(25.0〜26.5)を選ぶのと、26.5cmの人が同じMを選ぶのとでは、支えが当たる位置が違います。
次に多いのが、元から入っているインソールを抜かずに重ねる使い方です。
厚みが足されるぶん足が持ち上がり、甲やくるぶしが靴に当たります。
ザムストが公表しているカットの手順でも、最初の工程はシューズに入っているインソールを取り出すことです。
メーカー名だけで決めるのも、条件から外れる原因になります。
同じブランドの中に用途の違うシリーズが並んでいることが多く、たとえばザムストのインソールの選び方|シリーズの違いと使い分けやシダスのインソールの選び方|用途別シリーズの違いでは、シリーズごとに想定している場面が分かれています。
ブランドを決めたあとに、その中のどれかを選ぶ手順になります。
サイズと厚みの合わせ方、カットが必要な場面
足長でレンジを選んだら、次はつま先の余りを処理します。
ザムストのFootcraft STANDARDが公表している手順は、シューズに入っているインソールを取り出し、それを本製品の上にかかとを合わせて重ね、つま先をマーキングしてから、その線に沿って余分な部分をカットし、シューズに入れるという流れです。
かかとを基準にする点が大事で、つま先側を合わせて後ろを切ると、かかとのカップ形状が崩れます。
ただし、すべての製品がカットできるわけではありません。
シェルが硬い構造のものや、カット非対応と表示されているものもあるので、購入前に製品ごとの表示を確認してください。
カットできない製品でレンジの上端寄りのサイズを選ぶと、つま先が突き上げられて指が反ります。
厚みについては、シダスのクッション3Dのつま先が4.0mmという公表値があります。
これは1製品の値で、業界全体の目安ではありません。
手持ちの靴がぎりぎりの容積なら、元のインソールの厚みと入れ替える製品の厚みを見比べてから決めてください。
スリッポンのように足入れが固定されている靴では、厚みが数ミリ変わるだけで脱げやすさが変わります。
手入れと交換の目安
洗えるかどうかは素材と構造で違います。
EVAのシェルとジェルパッドを組み合わせたもの、ポリウレタンで成形したものでは、水に浸けたときの挙動も乾き方も同じではありません。
洗濯機や乾燥機に入れられるかどうか、洗剤を使ってよいかどうかは製品ごとの表示に従ってください。
このジャンルには共通の耐用期間という公表値がないので、何か月で交換と言い切ることもできません。
日常の手入れとしては、履いたあとに靴から出して風を通すのが基本です。
汗そのものはほとんど無臭で、皮膚の常在菌が汗や皮脂・角質を分解するときに生じる物質がにおいの元になります。
湿った状態を長く続けないことが、においを抑えるうえでの土台になります。
乾燥剤は湿気を取るもので、においを減らす消臭剤とは役割が違うので、置き換えて考えないでください。
靴のにおいを靴下や足のケアも含めて見直すなら足の臭い対策の基本|靴下・靴・足のケアをまとめて見直すで解説しています。
買い替えのサインとして分かりやすいのは、土踏まず部分の盛り上がりが見た目で潰れている、かかとのカップが割れている、表面の素材がめくれているといった状態です。支える形が崩れたインソールは、新品と同じ働きをしません。
よくある質問
扁平足向けのインソールを入れれば土踏まずができますか
インソールは足の形を変える製品ではありません。
書けるのは、土踏まずまわりに接する面積が増える構造になっている、という仕様の話までです。
足の状態そのものが気になる場合は、医療機関に相談してください。
市販のインソールと医療用のものは同じですか
別の区分です。
一般向けに販売されているインソールは、医療機器としての届け出がある製品とは扱いが違います。
市販品を「治療用」として選ばないでください。
他社のサイズ表を見て選んでも大丈夫ですか
刻みが違うので、そのまま当てはめないでください。
シダスのクッション3DのMは25.0〜26.5、ザムストのFootcraft STANDARDのMは23.0〜24.5cmで、同じ記号でも範囲が違います。
買う製品のサイズ表で足長を確認してください。
スポーツ用と日常用は分けたほうがいいですか
靴ごとに入れ替える使い方より、よく履く靴それぞれに入れておくほうが現実的です。
靴によって内部の容積が違うため、1枚を使い回すと、ある靴では窮屈、別の靴では緩いという状態になります。
メーカーごとの用途別シリーズの分かれ方についてはBMZのインソールの選び方|キュボイド理論の要点と種類でも、考え方の違いを解説しています。
靴の脱ぎ履きがしづらくなりました
厚みが増えたぶん足入れがきつくなっている可能性があります。
かかとを押し込むのに苦労するなら、靴べらを使うと履き口の型崩れを防げます。
かがむのがつらい場面での道具についてはソックスエイドとは?使い方と選び方をまとめて解説しますで解説しています。
まとめ
扁平足向けのインソールは、土踏まずの盛り上がりの高さを比べる前に、足長がどのレンジに入るかと、靴の中に厚みを足す余裕があるかを確かめるのが先です。
作りはEVAのシェルで形を保つものとポリウレタンで沈み込みを受けるものに分かれ、前者は支えが潰れにくく、後者は足裏全体の疲れに向きます。
ハーフ型は土踏まずには届かないので、目的が合いません。
カットの可否と手入れの方法は製品ごとに表示が違うため、買う前に確認してください。
痛みがある場合は製品選びより先に医療機関への相談が必要です。
ぜひ本記事のタイプ別比較表とサイズの合わせ方を参考に、手持ちの靴に合う一枚を絞り込んでみてください。


