踏み抜き防止インソールの選び方|規格と厚みの基準

「踏み抜き防止」と書かれたインソールを敷いても、安全靴のJIS規格でいう耐踏抜き性(たいふみぬきせい)を満たした靴になるわけではありません。規格は靴を一体として試験するもので、後から入れた中敷き単体は対象外です。
見る項目は、挟まれている素材、対応サイズの表記、カットできるかどうかの3つです。
インソールのサイズはレンジ表記が基本で、シダスのクッション3DならXS(22.0〜23.0)からXL(28.5〜29.5)まで刻まれています。
板が入った製品は、自分で切って詰められないこともあります。
本記事では、踏み抜き防止インソールの素材タイプの違い・サイズ表記の読み方・カットできるかどうかの見分け方を解説します。

靴下Lab編集部
靴下Labは、「快適な足元から、毎日の生活をもっと豊かに」をテーマに、靴下に関するあらゆる情報を調査・発信するメディアです。素材や機能の違い、季節に応じた選び方、消臭・防寒・健康サポートなど、靴下に関する疑問をわかりやすく解説しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
踏み抜き防止インソールは何を防ぐための中敷きか
踏み抜き(ふみぬき)とは、釘やビス、ガラス片が靴底を貫通して足裏に達することを指します。
解体や改修の現場、屋外の片づけのように、床に何が落ちているか分からない場所で問題になります。
踏み抜き防止インソールは、靴底とは別に硬い層を足裏の下に一枚足すことをねらった中敷きです。
なお、インソールと中敷きは同じものを指す言葉なので、商品ページで呼び方が違っていても別物ではありません。
「耐踏抜き性」は靴で判定される性能
安全靴の規格(JIS T 8101)やプロテクティブスニーカーの規格には、耐踏抜き性という項目が定められています。
試験は釘状の工具を靴底に押し当てて貫通するかどうかを調べるもので、判定は靴全体に対して出ます。
そのため、後から入れるインソールがこの規格の認定を受けることはありません。
商品ページに規格名が書かれている場合は、誰がどの試験を根拠にそう言っているのかを確かめてください。
もう少し踏み込むと、板やシートが覆っているのは足裏の一部です。
縁の外側から入るものもありますし、靴底が薄ければ足裏に押し当てられる感触も残ります。
完全に防げる道具として扱わず、現場の規則で安全靴が指定されているならそちらに従ってください。
素材で分かれる2タイプ|金属板と繊維シート
製品の表示を見比べると、薄い金属板を挟んだタイプと、高強度の繊維を重ねたシートを挟んだタイプに分かれます。硬さと加工のしやすさが逆になるので、ここで選び方が変わります。
| タイプ | 挟まれているもの | 性格 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 金属板 | ステンレスなどの薄い板 | 硬く、面で受ける。曲がりにくいので屈曲は板の形状しだい | 靴のサイズがぴったり合っていて、切らずにそのまま入れられる人 |
| 繊維シート | 高強度の繊維を織って重ねたシート | しなやかで軽く、靴の屈曲に付いてきやすい | 靴のサイズがレンジの端に来る人、長時間歩く人 |
金属板タイプを選ぶときは、金属探知機やX線検査がある建物に入る予定があるかを先に確認してください。持ち込み自体が規則で決まっていることがあります。
クッション層の素材は役割が別
踏み抜き防止の層とは別に、EVAやポリウレタン、ジェルといった素材の名前が仕様欄に並ぶことがあります。
EVAは発泡樹脂で軽く、土台となるシェルに使われる素材です。
ポリウレタンはクッション性を担い、ジェルは衝撃吸収のパッドとして部分的に使われます。
これらは足裏の当たりを和らげるための層で、貫通を止める層とは役割が違います。
クッションの評価で選ぶなら、目的別の比べ方をインソールの選び方で解説しています。
踏み抜き防止インソールのサイズ表記の読み方
インソールのサイズは、靴下と同じく足長のレンジ表記です。
単位はcmで、着圧を表すmmHgや糸の太さを表すデニールとは関係がありません。
厄介なのは、記号も刻みもメーカーごとに違うことです。
| 製品 | 公表されているサイズ表記 |
|---|---|
| シダス クッション3D | XS(22.0〜23.0)/S(23.5〜24.5)/M(25.0〜26.5)/L(27.0〜28.0)/XL(28.5〜29.5) |
| ザムスト Footcraft STANDARD | S(21.0〜22.5cm)/M(23.0〜24.5cm)/L(25.0〜26.5cm)/LL(27.0〜28.5cm)/3L(29.0〜30.5cm) |
同じMでも、前者は25.0〜26.5、後者は23.0〜24.5です。
他社のサイズ表をそのまま当てはめると、一段ずれた品番を買うことになります。
決め方はこの順です。
まず、これから入れる靴の元のインソールを取り出して、その実寸を基準にします。
次に、自分の足長がレンジの真ん中に入る品番を選びます。
レンジの端に来てしまう場合は、カットできる製品なら大きい側、カットできない製品なら靴に収まる側を選び、覆う範囲が狭くなることを承知で使ってください。
幅の表示がある製品もあり、シダスのクッション3Dは4E幅広対応と公表されています。
カットできるかどうかで、入れる手順が変わる
カットできる製品の手順は、メーカーが公表しています。
ザムストのFootcraft STANDARDでは、シューズに入っているインソールを取り出し、それを本製品の上にかかとを合わせて重ね、つま先をマーキングし、その線に沿って余分な部分を切り、シューズに入れる、という流れです。
かかとを基準に合わせるのがこの手順の要点で、つま先側で合わせると位置が前後にずれます。
一方、板が入っている製品ではこの手順が使えないことがあります。
すべての踏み抜き防止インソールが切れるわけではないので、カット可否は必ず製品ごとの表示で確認してください。
表示が見つからないうちは切らないほうが無難です。
切った結果、縁が足裏に当たったり、覆う範囲が変わってしまったりすると元に戻せません。
切って合わせる作業そのものはインソールのサイズ調整のやり方で解説しています。
入れ方は、元のインソールを抜いて入れ替えるのが基本です。
上に重ねると、その分だけ靴の中の容積が減ります。
厚みを足す前提で選ぶなら、厚底インソールの選び方で扱っている高さと歩きやすさの兼ね合いが参考になります。
サイズが合わない踏み抜き防止インソールで起きること
大きすぎると、つま先側が靴の先で突き当たって浮き上がり、縁が折れて足裏に段差ができます。
板が入ったタイプでは、この折れた縁が指の付け根に当たり続けます。
小さすぎた場合は当たりは出ませんが、かかとや土踏まずの側が素の靴底のままになり、入れた意味が薄くなります。
厚みが増えたぶんは甲の余裕から差し引かれます。
甲が押されるので靴紐をゆるめる、すると靴の中で足が前後に滑る、という順で別の不具合につながります。
靴の中の湿度が上がる点も見落とされがちです。
汗そのものはほとんど無臭で、皮膚の常在菌が汗や皮脂、角質を分解するときに出る物質がにおいの元になります。
抗菌は菌の増殖を抑えること、防臭はにおいの発生を抑えること、消臭はすでに出たにおいを減らすことで、表示が似ていても働き方は別です。
靴と足の側から見直す手順は足の臭い対策の基本で解説しています。
指の付け根の外側だけが当たるなら、当たりを避ける形状の考え方が外反母趾のインソールの選び方にあります。なお、痛みや違和感が続く場合は、インソールで調整を重ねる前に医療機関に相談してください。
対応サイズとカット可否は商品ページのどこに書いてあるか
確認する場所は、写真ではなく仕様欄です。
対応サイズ、素材、厚み、生産国はここに並びます。
たとえばシダスのクッション3Dは、つま先の厚みを4.0mm、生産国を韓国と公表しています。
踏み抜き防止タイプはこれとは別の製品ですが、厚みを公表している製品ならこのように数値で書かれています。
仕様欄に厚みが無ければ、元のインソールと入れ替える前提で考えるほうが安全です。
表示が見当たらないときに問い合わせる項目
カット可否は「カット可」の表記か、カットラインの有無、または取扱説明の手順から判断できます。
どれも見つからない製品は、切れない前提で扱ってください。
規格に触れた表示があるなら、どの試験の結果で、誰が公表している内容なのかを併せて見ます。
洗えるかどうかと交換の目安については、業界で共通の基準が公表されていないため、製品ごとの表示に従ってください。
店頭で選ぶ場合も、同じ内容はパッケージ裏面に書かれています。
よくある質問
踏み抜き防止インソールを入れれば、安全靴の代わりになりますか
なりません。
耐踏抜き性の判定は靴を一体として行うもので、後から入れた中敷きに規格の認定は付きません。
現場で安全靴や保護靴が指定されている場合は、その指定に従ってください。
インソールは、靴の指定がない作業や片づけで一枚足す道具として考えるのが実際的です。
元から入っているインソールは外すべきですか
外して入れ替えるのが基本です。
重ねると厚みが合算され、甲の余裕がその分減ります。
どうしても重ねたい場合は、靴紐を普段どおりに締めた状態で甲に圧迫がないか、かかとが浮かないかを確かめてください。
元のインソールを取り出すと、サイズ合わせの基準としてそのまま使えます。
金属板タイプと繊維タイプ、どちらを選べばいいですか
靴のサイズがレンジの端に来る人や、切って合わせたい人は繊維タイプが扱いやすいです。
サイズがぴったり合う品番があり、切らずにそのまま入れられるなら金属板タイプも候補になります。
金属探知機のある場所に入る予定があるかどうかも、先に確認しておく条件です。
仕様の読み方を比べたい場合は、むてきインソールの仕様と向いている人で1製品の表示の読み解き方を解説しています。
まとめ
踏み抜き防止という表示は、規格の認定ではなく製品の作りを指す言葉です。
選ぶときは、挟まれているのが金属板か繊維シートかを見て、対応サイズのレンジを他社の表と混ぜずに読み、カットできるかどうかを表示で確かめる、という順で絞れます。
合わない一枚は、縁が足裏に当たるか、覆う範囲が足りないかのどちらかになります。
ぜひ本記事のサイズ表記の比較表とカット可否の確認手順を参考に、いま履いている靴の元のインソールを取り出すところから始めてください。

