厚底インソールの選び方|高さと歩きやすさの目安と注意点

厚底インソールの商品ページに並ぶ数字は、厚みを表すmmと、足長を表すcmという別の単位です。
たとえばシダスのクッション3Dは、つま先の厚みが4.0mm、サイズはXS(22.0〜23.0)からXL(28.5〜29.5)という足長のレンジで表示されています。
前者は靴の中でどれだけ容積を食うかの話、後者は足の長さに合うかどうかの話です。
厚みの数字だけを見て選ぶと、足長は合っているのに甲が押される、かかとが履き口から浮くといった形で失敗します。
厚底という言葉自体も規格名ではないため、どこの厚みを指しているのかは製品ごとに違います。
本記事では、厚底インソールの厚み表記の読み方・靴の余裕から厚みを決める手順・製品ごとに数値がずれる理由を解説します。

靴下Lab編集部
靴下Labは、「快適な足元から、毎日の生活をもっと豊かに」をテーマに、靴下に関するあらゆる情報を調査・発信するメディアです。素材や機能の違い、季節に応じた選び方、消臭・防寒・健康サポートなど、靴下に関する疑問をわかりやすく解説しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
厚底インソールの「厚み」はmm表記、サイズはcmのレンジ表記
厚底インソールという呼び方は、業界で決められた規格ではありません。
クッション材を厚く積んだもの、かかと側を高くしたものなど、厚みを足すことを目的にした製品をまとめてそう呼んでいるだけです。
そのため、製品を比べるときに見る数字は「厚み」と「足長のサイズ」の2種類に分かれます。
厚みはmmで書かれます。
シダスのクッション3Dは、メーカーの公表値としてつま先の厚みが4.0mmとされています。
ここで注意したいのは、公表されているのが「つま先の厚み」だという点です。
インソールは前後で厚みが違うのが普通で、かかと側はつま先より厚く作られることが多いため、1つの数値が全体の厚みを表しているとは限りません。
足長のサイズはcmのレンジで書かれます。
靴下と同じ考え方で、1つの記号が幅を持った足長に対応します。
なお、mmHg(着圧の強さ)やデニール(糸の太さ)は靴下側の表記で、インソールには使いません。
厚底インソールの仕様欄で見るべき単位は、厚みのmmと足長のcmだけです。
厚底インソールのタイプは、覆う範囲と厚みの置き場所で分かれます
インソールの形状は、足裏全体を覆うフラットと、前足部だけまたはかかとだけを覆うハーフに区分されます(ソルボ公式オンラインストアの分類)。厚みを足す目的で選ぶ場合、この区分がそのまま「靴の元のインソールをどう扱うか」の違いになります。
| タイプ | 覆う範囲 | 元のインソールの扱い | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| フラット | 足裏全体(全長にわたって平らに近い形) | 抜いて入れ替える前提 | 靴の元のインソールが取り外せる人、足裏全体のクッションを足したい人 |
| ハーフ | 前足部だけ、またはかかとだけ | 敷いたまま足せる | 元のインソールが接着されて抜けない人、かかと側だけ高さを足したい人 |
素材で変わるのは、厚みあたりの重さと沈み込み
厚みが同じでも、使われている素材で履き心地は変わります。
EVAは発泡樹脂で軽く、土台となるシェルに使われます。
クッション性を担うのはポリウレタンで、ソルボの場合はポリウレタン樹脂に衝撃吸収素材のソルボセインを組み合わせた構成です。
ジェルは衝撃吸収のパッドとして部分的に入ります。
シダスのクッション3DはEVAのシェルとジェルパッドの組み合わせで、4E幅広に対応し、生産国は韓国と公表されています。
厚みを足すこと自体が目的であればEVA主体の軽いものが扱いやすく、着地の衝撃をやわらげたいならポリウレタンやジェルが入ったものを見てください。目的別の見分け方はインソールの選び方で解説しています。
靴の中の余裕から厚みを決める手順
厚みは、足ではなく靴から決めます。足に合う厚みという考え方をすると、靴の容積を超えて甲が押される買い方になりがちです。
まず元のインソールが抜けるか確かめる
靴に入っているインソールを引き抜いてみてください。
抜けるなら、そのぶんの容積が空くので、フラットタイプへの入れ替えが素直な選択です。
接着されていて抜けない靴なら、足す厚みはそのまま靴の中の余裕を削ります。
この場合はハーフタイプで部分的に足すか、厚みを抑えたものを選ぶ判断になります。
サイズはレンジのどこに自分の足長が入るかで選ぶ
サイズ記号はメーカーごとに刻みが違います。
シダスのクッション3Dは、XS(22.0〜23.0)/S(23.5〜24.5)/M(25.0〜26.5)/L(27.0〜28.0)/XL(28.5〜29.5)です。
ザムストのFootcraft STANDARDは、S(21.0〜22.5cm)/M(23.0〜24.5cm)/L(25.0〜26.5cm)/LL(27.0〜28.5cm)/3L(29.0〜30.5cm)と、記号も区切りも別です。
同じ「M」でも対応する足長がずれているため、他社のサイズ表を当てはめないでください。
レンジの上端に足長が来る場合は、つま先が余らないぶん前に押されやすくなります。
カットできる製品なら、大きい側を選んで削るほうが収まります。
ザムストのFootcraft STANDARDは、シューズのインソールを取り出し、それを本製品の上にかかとを合わせて重ね、つま先をマーキングしてから余分をカットする手順を公表しています。
切って合わせる作業の進め方はインソールのサイズ調整のやり方で解説しています。
なお、すべての製品がカットできるわけではないので、可否は製品ごとの表示で確認してください。
同じ「厚底」でも製品ごとに数値がずれる理由
ずれる理由は2つあります。厚みを測っている位置と、サイズ記号の刻みです。
厚みについては、前述のとおりインソールは部位ごとに厚みが違います。
つま先の厚みを公表している製品と、かかとの厚みや最大厚を書いている製品を並べても、数字の大小は比較になりません。
仕様欄に部位が書かれているかどうかを先に見て、書かれていなければ「どこかの1点の値」として扱ってください。
サイズ記号は、シダスとザムストの表を並べれば違いが分かります。
シダスのSは23.5〜24.5、ザムストのMは23.0〜24.5cmで、記号が違っても範囲は近く、逆に同じ記号でも中身が違います。
そのため、判断は記号から始めず、自分の足長の実測値から始めてください。
足長を確かめる、そのメーカーのサイズ表で該当する記号を読む、カットできるかを確認する、という順序なら選び間違いは起きません。
シリーズごとの違いが多いメーカーについては、ザムストのインソールの選び方で解説しています。
厚みが合わないと、甲の圧迫とかかと浮きが起きます
厚みを足すと足の位置が上がります。上がれば、靴の甲まわりとかかとの収まりが同時に変わります。
甲側では、靴の内側の天井に足の甲が近づき、ひもやベルトを同じ穴で締めているだけで押される感覚が出ます。
かかと側では、足の位置が上がったぶん履き口のふちが当たる高さが変わり、歩くたびにかかとが抜けるように感じることがあります。
どちらも厚みの選び直しか、ハーフタイプへの変更で対応する話です。
靴ひもの締め方だけで打ち消せる範囲は限られます。
つま先側では、厚みで容積が減ることで指が上から押さえられ、靴の中で前に逃げようとします。
当たりの位置が気になる足の形については、外反母趾のインソールの選び方で当たりを避ける基準を解説しています。
ただし、痛みや変形が続く場合は製品選びで解決しようとせず、医療機関に相談してください。
厚みが増えると、靴の中の湿気の逃げ道も減ります
厚みが増えれば、それだけ靴の中の空間は狭くなります。
汗そのものはほとんど無臭ですが、皮膚の常在菌が汗や皮脂・角質を分解するときに生じる物質がにおいの元になるため、湿気が残る時間が長いほどにおいは出やすくなります。
厚底インソールを入れたあとに気になり始めたなら、靴を休ませる日を作るところから見直してください。
順序立てた対策は足の臭い対策の基本で解説しています。
厚底インソールの仕様はどこに書いてあるか
確認する場所は3か所です。
厚みのmm表記は商品ページの仕様欄か、パッケージ裏の仕様表に載ります。
ここに部位(つま先・かかと)が併記されているかどうかまで見てください。
サイズは同じページのサイズ表で、記号と足長のレンジが対応表になっています。
カットできるかどうかは、仕様欄ではなく使用方法の欄に書かれていることが多い項目です。
ザムストのように手順まで公表しているメーカーもあります。
幅の対応(4E対応など)も仕様欄に書かれ、幅広の足で厚みを足す場合はここが効きます。
洗えるかどうかと交換の目安は、製品によって表示がまったく違います。
公表されていない製品も多いため、付属の表示か公式ページの記載に従ってください。
取扱いは店舗や時期によって変わるので、実店舗で厚みを確かめたい場合は在庫の有無を含めて確認したうえで出かけるほうが確実です。
よくある質問
厚底インソールを入れると身長は上がりますか
かかと側に厚みがあるぶん、足の位置は上がります。
ただし上がる量は製品ごとの厚みによって違い、公表されていない製品も少なくありません。
数値を知りたい場合は仕様欄でかかとの厚みが書かれているかを確認してください。
足の位置が上がると履き口の当たり方とかかとの収まりが変わるので、高さの数字だけで選ぶと歩きにくくなることがあります。
靴に入っているインソールの上に重ねて使ってもいいですか
抜ける靴なら、重ねるのではなく入れ替えるほうが容積を無駄にしません。
接着されて抜けない靴の場合は、前足部だけ、またはかかとだけを覆うハーフタイプを足すと影響を抑えられます。
全長のあるものを重ねると、厚みがそのまま甲の圧迫に変わります。
扁平足でも厚底インソールを選んで大丈夫ですか
厚みとアーチの支え方は別の仕様です。
厚みを足しても土踏まずの支え方が変わるとは限らないため、支えを目的にするなら形状で選んでください。
違いは扁平足のインソールの選び方で解説しています。
足裏に痛みがある場合は、製品で対応しようとせず医療機関に相談してください。
まとめ
厚底インソールで見る数字は、厚みのmmと足長のcmレンジの2つで、意味が別です。
厚みは測った部位が書かれているかどうかまで見て、サイズは記号ではなく自分の足長の実測値から、そのメーカーの表で読んでください。
そして厚みは足ではなく靴から決めます。
元のインソールが抜けるならフラットタイプへの入れ替え、抜けないならハーフタイプ、という順序で候補が絞れます。
ぜひ本記事のタイプ別の表と、足長の実測から記号を読む手順を参考に、手元の靴の余裕を確かめてから厚みを選んでください。





