飛行機で着圧ソックスは必要?長時間フライトの備えと選び方

6時間を超えるフライトの終盤で、脱いでいた靴が履きにくくなることがあります。座ったまま脚を動かす機会が減り、足首から下が張ったように感じるためです。
着圧ソックスはこの張り方を抑えることをねらった製品ですが、機内で選ぶ基準は日中の立ち仕事用と同じではありません。
見るのはmmHg(水銀柱ミリメートル)の数値と丈、それに履き口が一点で食い込まないかどうかです。
強い圧のものを長時間履き続けるほうが、かえって足先が苦しくなる場合もあります。
本記事では、飛行機の座席で脚に起きること・機内向けのmmHgと丈の選び方・裏目に出る仕様・履くタイミングと着用時間を解説します。

靴下Lab編集部
靴下Labは、「快適な足元から、毎日の生活をもっと豊かに」をテーマに、靴下に関するあらゆる情報を調査・発信するメディアです。素材や機能の違い、季節に応じた選び方、消臭・防寒・健康サポートなど、靴下に関する疑問をわかりやすく解説しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
飛行機の座席で脚に起きること
離陸から着陸まで、脚はほとんど同じ角度で置かれたままになります。
膝が曲がった姿勢が続き、歩くときのようにふくらはぎを使う動きが入りません。
着陸前に靴が入らなくなるのは、足首から下が張ってきたあとの結果です。
通路側の席で立ち歩ける便と、窓側で数時間動かない便では、同じ人でも脚の張り方が変わります。
締めつけは足首より先に履き口で起きる
脚が張ってくると、最初に食い込むのは靴下の履き口です。
ゴムの幅が細い普通の靴下では、その一本の線だけが深く残ります。
着圧ソックスが足首をもっとも強くして上にいくほど弱める段階圧という設計をとっているのは、圧を一か所に集めないためです。
逆に言えば、段階圧になっていない製品を機内で長時間履くと、履き口の跡だけがきつくなります。
靴を脱いだあとのにおい
汗そのものはほとんど無臭で、においの元になるのは皮膚の常在菌が汗や皮脂・角質を分解するときに出る物質です。
靴を履いたままの数時間は、菌が増えるのに都合のよい温度と湿度が靴の中に続きます。
機内で靴を脱いだときに気になるのは、汗の量そのものより、この時間の長さだと考えたほうが選び方を間違えません。
移動のあとも脚の張りや痛みが引かない場合、あるいは以前から気になる症状がある場合は、着圧ソックスで対処しようとせず医療機関に相談してください。機内での過ごし方全体は着圧ソックスとエコノミークラス症候群の関係で解説しています。
飛行機で履く着圧ソックスは、mmHgと丈から絞る
mmHgは着圧の強さを表す単位で、数値が大きいほど強くなります。
ただし同じ数値でも、どの部位で測った値かはメーカーによって違うため、数字だけを並べて比べても実際の締まり具合までは分かりません。
パッケージに書かれた数値は、強弱の目安として読む程度にとどめてください。
数値の大きさは、着用時間とセットで考える
短時間だけ履くなら強めの圧でも我慢できますが、機内は途中で気軽に履き替えられない場所です。
長時間続けて履く前提なら、手持ちのものより強い圧をわざわざ選ぶ理由はありません。
強い圧の製品には医療機関で扱う弾性ストッキングもありますが、こちらは目的も設計も別で、自己判断で使うものではありません。
違いは弾性ストッキングと着圧ソックスの違いとmmHgの見方で解説しています。
丈は膝下までが座席と合う
膝上まであるニーハイ丈は、座って膝を曲げている時間が長いと膝裏で生地が折れ、そこだけが食い込みます。
反対にフットカバーやくるぶし丈では、足首から上に圧をかける段階圧の設計が成り立ちません。
機内向けなら、ふくらはぎを覆う膝下丈が扱いやすい選択です。
ふくらはぎの太さに幅があるサイズ表記なら、そこも確認しておくと履き口の食い込みを避けられます。
機内では裏目に出る仕様
厚手のパイル編みは、糸をループ状に編んで吸汗性とクッション性を上げた作りです。
冷えやすい機内では魅力的に見えますが、靴の中に余裕がないと足が張ってきたときに甲が窮屈になります。
搭乗時の靴がぴったりサイズなら、厚みは薄手側に振ったほうが着陸前に困りません。
サイズを小さめに買って圧を稼ぐ選び方も避けてください。
着圧ソックスは表記のサイズで履いたときに設計どおりの圧になるため、小さめを選ぶと足首やつま先だけが強く締まります。
就寝時用として売られているものを日中の移動に流用するのも、想定が違います。
用途別の違いはメディキュットのシリーズの違いで解説しています。
足裏に樹脂の滑り止めが付いた室内用は、靴を履いたまま過ごす移動には向きません。樹脂の面がインソールに引っかかり、足が前後に動くたびに違和感が出ます。
着圧を掛けたまま過ごせる時間と、履くタイミング
履くのは自宅か空港で済ませておくと楽です。
座席では前かがみになれる余裕が少なく、脚が張ってから履こうとするといちばん入りにくい状態になります。
搭乗前に履いてしまえば、あとは着陸まで触らずに済みます。
着けたままにしてよい時間は、製品と体質の両方で変わります。
目安として、脱いだときの跡が浅く、痛みやしびれがないなら続けて履ける範囲です。
指先が冷たい、色が変わる、ピリピリするといった変化が出たら、その時点で脱いで脚を動かしてください。
長い便では、途中で一度脱いで数分歩き、また履き直す使い方もできます。
乗り継ぎがある場合は、乗り継ぎ地点でいったん脱ぐ区切りにするとちょうどよいです。
到着してから予定が続くなら、着圧のものは移動でおしまいにして、普通の靴下に替えるほうが足は楽になります。
妊娠中の人、脚の血管や糖尿病について通院している人は、着圧の製品を使う前に医療機関に相談してください。
替えの1足を機内持ち込みに入れるかどうか
替えを1足入れておく値打ちがあるのは、機内で靴を脱いで過ごす予定があるときと、到着後すぐに人と会うときです。
数時間履いた靴下のまま歩くと、湿った生地が足に張り付いたままになります。
かさばるものではないので、薄手の1足なら荷物の負担にもなりません。
替え用は乾きの速さで選ぶと使い回せます。
綿は吸湿性がある一方で乾きは速くなく、ポリエステルは乾きが速い素材です。
洗面所で軽く洗って乾かす前提なら、ポリエステル混のものが向きます。
かかととつま先にナイロンを使った補強が入っているものは、摩擦にも強いです。
なお、着圧ソックスは伸縮性を出すためにポリウレタンを混ぜています。
この繊維は劣化するとゴムがゆるむため、何度も洗ったものは同じ表記でも圧が落ちていると考えてください。
長距離の移動に持っていくなら、へたってきた1足ではなく状態のよいものを選びます。
機内で選ぶ素材・厚み・加工の組み合わせ
機内は空気が乾いている一方で、靴の中だけは湿った状態が続きます。
この差が、素材選びを迷わせるところです。
足元の冷えが気になるならウールやメリノウールのように吸湿しても冷たくなりにくい素材が向きますが、着圧の製品では化学繊維が中心になるため、実際にはポリエステルやナイロンの混紡から選ぶ形になります。
厚みは、履いてきた靴に余裕があるかどうかで決めてください。
においが気になるなら、加工の名前を区別して読む必要があります。
抗菌は菌の増殖を抑えることをねらった加工、防臭はにおいの発生を抑えることをねらった加工、消臭はすでに出たにおいを減らすことをねらった加工で、3つは別のものです。
どれもにおいの原因を全部なくす仕組みではなく、洗濯を重ねると効果が落ちることもあります。
着圧の製品に何ができて何ができないのかは着圧ソックスの効果で解説しています。
よくある質問
着圧ソックスを履けば飛行機での脚のトラブルを防げますか
防げると言い切れる製品ではありません。
一般向けの着圧ソックスは脚に圧をかける設計の衣類で、医療機器のような裏付けを持つものではないためです。
移動中の脚の状態が心配な場合は、事前に医療機関に相談してください。
機内で着圧ソックスだけになって歩いてもいいですか
足裏に滑り止めが付いていない製品は、通路や洗面所の床で滑ります。
洗面所の床が濡れていることもあるため、機内で歩くときは靴かスリッパを履いてください。
滑り止め付きは室内用・ヨガ用・介護用として売られていて、靴を履いて過ごす移動には向きません。
男性でも同じ選び方でよいですか
見る項目は同じですが、ふくらはぎの太さと足のサイズが合うレンジを探す手間が増えます。
女性向けの表記しかない製品では、履き口がふくらはぎに食い込むことがあります。
サイズと圧の目安はメンズ着圧ソックスの選び方で解説しています。
サイズ表記が22-24cmのように幅で書かれているのはなぜですか
靴下は伸縮するため、足長を幅で表す表記が一般的です。
ただし靴のサイズと1対1では対応せず、同じ表記でもメーカーによって実寸が違います。
着圧の製品は設計どおりの圧を出すために、足長だけでなくふくらはぎまわりの表記も確認してください。
まとめ
飛行機で使う着圧ソックスは、段階圧になっていて丈が膝下まであり、履き口が一点で食い込まないものを選ぶと、着陸前まで履き続けやすくなります。
強い圧を選んで我慢するより、途中で一度脱いで脚を動かせる余裕のある圧のほうが移動には合います。
厚みは搭乗時の靴に余裕があるかどうかで決め、替えの薄手を1足だけ手荷物に入れておくと到着後が楽です。
ぜひ本記事のmmHgと丈の見方、そして裏目に出る仕様のリストを参考に、次のフライトで履く一足を選んでください。脚の張りや痛みが移動後も残る場合は、製品を替えるより先に医療機関に相談してください。




