靴擦れ防止の方法|貼る・履く・靴を直すの使い分け

新しい靴を履いた日の夕方、かかとの皮がめくれています。
靴擦れは、足と靴の内側がこすれ合うことと、一点を押され続けることの2つで起きます。
痛む場所もだいたい決まっていて、かかとの上端、小指の付け根、親指の付け根の3か所に集中します。
そのため、対策は「どこが当たっているか」を決めてからでないと選べません。
絆創膏や靴の内側に貼る起毛シートのように見た目の近いものでも、足の皮膚を覆って守るものと、靴側の硬い縁をふさいで当たりを弱めるものでは、狙いが別だからです。
本記事では、靴擦れが起きる仕組み・足に貼る対策と靴に貼る対策の違い・厚みを足したときに靴の中で起きること・交換の目安を解説します。

靴下Lab編集部
靴下Labは、「快適な足元から、毎日の生活をもっと豊かに」をテーマに、靴下に関するあらゆる情報を調査・発信するメディアです。素材や機能の違い、季節に応じた選び方、消臭・防寒・健康サポートなど、靴下に関する疑問をわかりやすく解説しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
靴擦れは「こすれる」だけで起きているわけではない
靴擦れという言葉から想像されるのは、皮膚が横方向にこすられて赤くなる状態です。
実際にはもう一つ、同じ場所を押され続けて痛むタイプがあります。
前者は歩くたびに足が靴の中で動いている場合に出やすく、後者は靴の幅や甲の高さが足に合っていない場合に出ます。
どちらも「靴擦れ」と呼ばれますが、止め方が違います。
摩擦で起きるものと、圧迫で起きるもの
摩擦が原因なら、足と靴の間で動いている量を減らすか、滑りを良くして皮膚に力が伝わらないようにする方向で考えます。
圧迫が原因の場合、クッションを足して当たりを分散させるか、そもそも当たっている部分を広げる方向になります。
ここを取り違えて、押されて痛い場所に厚いパッドを重ねると、押される力が増えて悪化します。
皮がむけたり水ぶくれになったりしたとき
すでに皮膚が破れている、水ぶくれがつぶれた、赤みが広がって熱を持っているという状態は、靴選びの話ではなく傷の手当ての話です。
市販の保護パッドを重ねて歩き続けるより、まず患部を清潔にして様子を見てください。
糖尿病などで足の感覚が鈍くなる持病がある場合は、小さな傷でも自己判断せず、医療機関に相談することをおすすめします。
靴擦れが起きた場所から、原因をたどる
痛む位置は、靴のどこが合っていないかをほぼそのまま示します。
かかとの上端が擦れるなら、歩行中にかかとが浮いて上下に動いているか、履き口の縁が硬くて当たっているかのどちらかです。
小指の付け根や親指の付け根なら、足囲に対して靴の幅が狭いことが多くなります。
指先だけが痛む場合は、少し事情が違います。
足が靴の中で前方向に滑り、つま先が靴の先端に押し付けられている状態です。
このときかかと側には隙間ができているので、かかとの靴擦れと同時に起きることもあります。
前滑りの止め方は靴の前ズレ防止の方法で解説しています。
甲の上に横一文字の赤い跡が残るなら、紐やベルトの締めすぎか、甲の高さが足りていない可能性があります。締め直しで消えることもあるので、グッズを買う前に一度緩めて確かめてみてください。
靴擦れ防止グッズは、足に貼るか靴に貼るかで別物になる
売り場ではどちらも同じ棚に並びますが、この2つは役割が違います。
足に貼るタイプは、皮膚そのものを覆って摩擦から守ります。
靴に貼るタイプは、靴側の硬い縁や縫い目をふさぎ、当たりを弱めます。
足に貼るタイプが向く場面
同じ靴でも日によって痛む場所が変わる人、複数の靴を履き回す人は、足側に貼るほうが融通が利きます。
素足にサンダルを履く夏場のように、靴の内側が汗で湿って接着しにくい場面でも、足側なら対処できます。
ただし歩いているうちに端からめくれてくるので、長時間の外出では貼り直しを見込んでおいてください。
靴に貼るタイプが向く場面
特定の一足だけで、いつも同じ場所が痛むなら、靴側に貼ったほうが手間が減ります。
一度貼れば履くたびに機能するので、通勤靴のように登板回数の多い一足に向きます。
貼る位置と素材の選び分けは靴擦れ防止テープの選び方で解説しています。
タイプ別に見る靴擦れ防止グッズと、向いている人
保護テープ・傷あて用のパッド
薄いフィルムやハイドロコロイド素材で皮膚を覆うタイプです。
厚みがほとんど出ないので、靴の中に余裕がない革靴やパンプスでも使えます。
すでに赤くなっている場所をかばう用途に向きますが、圧迫が原因の痛みには効きません。
ジェルパッド・クッションパッド
厚みで当たりを分散させるタイプで、圧迫側の靴擦れに向きます。
小指の付け根や甲のように、狭い範囲が集中的に押されている場所に使います。
厚みがある分だけ靴の中が狭くなるので、もともと窮屈な靴に足すと逆効果になります。
貼る位置と厚みの目安は靴擦れ防止パッドの選び方で解説しています。
かかと専用のパッド
かかとが浮いて上下に動くタイプの靴擦れは、履き口の内側にパッドを入れて隙間を埋めると動きが減ります。
脱げやすさの対策と同じ手が使えるので、歩くたびにパカパカする靴を持っている人はこちらから検討してください。
形状ごとの違いはかかとパッドの選び方で解説しています。
インソール
足全体の収まりを変える手段で、前滑りやかかと浮きのように「足が靴の中で動くこと」が原因の靴擦れに向きます。
部分的な当たりを直す用途には遠回りですが、複数の場所が同時に痛む場合は足の位置そのものがずれている可能性があります。
目的別の選び分けはインソールの選び方で解説しています。
靴下・ストッキング側での対策
素足で履くよりも、薄い布が一枚入るだけで摩擦の当たり方は変わります。
かかと部分が二重になった靴下や、パンプス用のフットカバーで滑り止めが付いたものは、足の動き自体を減らす作りです。
ただし生地の厚みぶん靴が窮屈になる点は、パッドと同じです。
厚みを足す靴擦れ対策には、靴の中が狭くなるという代償がある
パッドもインソールも、空いている隙間を埋めることで足の動きを止めます。
裏を返せば、埋めた分だけ靴の内部の容積は減ります。
かかとの靴擦れを止めるつもりでインソールを入れたら、今度は甲が押されて痛くなったという入れ替わりが起きやすいのは、このためです。
影響が出やすいのは、甲の高さと指先の余裕です。
全面に敷くインソールは足全体を持ち上げるので、甲の低い靴では紐を緩めても当たります。
部分用のパッドなら影響する範囲は狭いものの、貼った場所の隣が新しい当たり所になることがあります。
厚みのあるものを試すときは、いきなり長時間の外出で使わず、室内で履いて歩いてみてください。
数分歩けば、別の場所が押されていないかは分かります。
高さのあるインソールを検討している場合の考え方は厚底インソールの選び方で解説しています。
サイズ表記は、靴のサイズと1対1で対応していない
インソールのS・M・Lは、靴のサイズではなく足長のレンジで区切られていることがほとんどです。
同じ表記でもメーカーごとに区切り方が違うので、手持ちの靴のサイズだけで選ぶと端が浮きます。
パッケージに書かれた対応レンジを見て、自分の足長が範囲の真ん中あたりに来るものを選ぶと、カット量が少なく済みます。
レンジの上端ぎりぎりを選んだ場合は、つま先側をカットして合わせる前提になります。カットラインが印刷されているものは調整しやすい一方、カットすると返品できないことが多いので、切る前に靴の中に入れて位置を確かめてください。
部分用のパッドはフリーサイズ表記が多く、サイズより「貼る面の形」を見るほうが実用的です。かかとの丸みに沿う立体的な形か、平らなシートかで、剥がれにくさが変わります。
靴擦れ防止グッズの選び方は、当たる場所から逆算する
最初に決めるのは、痛みが摩擦なのか圧迫なのかです。歩いたあとに皮膚が赤くこすれているなら摩擦、押されて痛いだけで表面に変化が少ないなら圧迫と考えて、対策の方向を分けます。
次に、足と靴のどちらに貼るかを決めます。
同じ場所が特定の一足でだけ痛むなら靴側、履く靴が日によって変わるなら足側です。
ここまで決まれば、残るのは厚みと固定方法の選択になります。
厚みは「入れて痛みが消える最小限」を目安にして、余っている隙間より厚いものを選ばないでください。
固定方法は、粘着で貼るか、靴下やインソールのように挟み込むかの違いです。
汗をかきやすい季節や素足で履く靴では粘着が弱りやすいため、挟み込む方式のほうが持ちます。
最後に手入れのしやすさを見て、洗えるものか使い捨てかを確認しておくと、買い足しの頻度が読めます。
へたりと交換の目安、においとの付き合い方
ジェルパッドやクッション材は、体重がかかり続けると潰れて元の厚みに戻らなくなります。
貼った当初は痛みが消えていたのに、しばらくして同じ場所が痛み出したなら、へたりを疑ってください。
粘着面にほこりが付いて浮いてきた場合も、貼り直しではなく交換のタイミングです。
洗えるかどうかは素材で分かれます。
布製のかかとパッドや洗濯できるインソールは水洗いして陰干しできますが、粘着で貼るタイプは一度剥がすと接着力が落ちます。
使い捨て前提のものを無理に再利用すると、歩行中にずれて新しい擦れを作ります。
靴の中に何かを入れると、そのぶん通気が悪くなって湿気がこもります。
足のにおいは汗そのものではなく、皮膚の常在菌が汗や皮脂・角質を分解するときに出る物質が元になるため、湿った状態が続くほど気になりやすくなります。
脱いだあとに靴を乾かす習慣も含めた見直し方は足の臭い対策の基本で解説しています。
よくある質問
靴擦れができてしまったあとでも、防止グッズを貼っていいですか
皮膚が破れていない赤みの段階なら、保護パッドで覆って摩擦を減らす使い方があります。
水ぶくれがつぶれている、出血している、じくじくしているという状態では、傷の手当てが先です。
痛みや腫れが引かない場合は医療機関に相談してください。
新しい革靴をおろす前にできることはありますか
履き口の縁や縫い目のうち、指で押して硬いと感じる部分をあらかじめ確認しておくと、当たりそうな場所が事前に分かります。
最初の数回は長時間歩く予定を入れず、短い外出で当たりの有無を見るほうが安全です。
痛み出してから貼るより、痛む前に靴側をふさいでおくほうが皮膚は傷みません。
ストッキングでもかかとが擦れるのはなぜですか
布が一枚入っていても、かかとが上下に動いていれば摩擦は起きます。
ストッキングは滑りが良いぶん靴の中で足が動きやすく、かえって前滑りしやすいこともあります。
この場合は摩擦対策よりも、かかとの隙間を埋めて動きを止める方向が合います。
貼った絆創膏やパッドがすぐ剥がれます
貼る前に皮膚の皮脂や汗を拭き取っていないと、粘着が働きません。
靴側に貼る場合も、内側のほこりを落としてから貼ってください。
それでも剥がれるなら、動いている量が粘着の限界を超えているので、貼り物ではなくインソールやかかとパッドで足の位置を変える方向に切り替えたほうが早く収まります。
まとめ
靴擦れの対策は、痛みが摩擦から来ているのか圧迫から来ているのかを見分けるところから始まります。
摩擦なら足の動きを減らすか皮膚を覆う、圧迫なら当たりを分散させるか隙間の埋め方を変える、という順で手段が決まります。
どのグッズも靴の中の容積を使う以上、厚みを足せば別の場所が当たる可能性は残ります。
ぜひ本記事の「当たる場所から逆算する選び方」と、タイプ別の向き不向きを参考に、自分の一足でどこが当たっているのかを先に確かめてから選んでみてください。





