かかとパッドの選び方|靴擦れと脱げやすさを同時に防ぐ

売り場では、細いテープ状のものと、かかとの形に沿った厚いクッションが、どちらも「かかとパッド」の名前で同じ棚に並びます。
この2つは狙いが別で、貼る位置も変わります。
歩くとかかとが上下に浮いて脱げそうになるなら埋めるべきすき間があり、履き口の縁が一本線のように当たって赤くなるなら、必要なのは厚みではなく当たり方の変更です。
選ぶ順番を間違えると、厚いパッドを貼ったのに擦れる位置が上へずれただけ、という結果になります。本記事では、貼る位置で分かれる3タイプの違い・素材ごとの沈み込みとへたり方・厚みの合わせ方・粘着が浮いたときの交換の目安を解説します。

靴下Lab編集部
靴下Labは、「快適な足元から、毎日の生活をもっと豊かに」をテーマに、靴下に関するあらゆる情報を調査・発信するメディアです。素材や機能の違い、季節に応じた選び方、消臭・防寒・健康サポートなど、靴下に関する疑問をわかりやすく解説しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
かかとパッドは「浮きを埋める」か「当たりを弱める」かで選ぶ
最初に決めるのは素材でも厚みでもなく、止めたい現象です。
かかとが浮いて靴が脱げかかるのは、靴のかかと側の内寸に対して足が細い、または履き口が広いという寸法の余りが原因です。
この場合は面で貼って内寸を詰めるタイプが合います。
一方、縁のライン上だけが痛むなら余りは小さく、薄いものや摩擦を下げるだけのもので足りることがあります。
どこが当たっているのか自分では判断しにくいときは、かかとの靴擦れの原因と対策で靴と足のどこが接しているかの見分け方を解説しています。
目的が決まってから、素材・粘着の強さ・厚みという細かい条件に進むと選択肢が一気に絞れます。
なお、痛みが引かない場合や皮膚が破れている場合は、パッドで覆う前に医療機関に相談してください。
貼る位置で分かれるかかとパッドの3タイプ
履き口の縁に貼る細いテープタイプ
靴の履き口の内側に細い帯状のものを貼り、縁が食い込む線をずらす作りです。
厚みをほとんど足さないので、靴の中が窮屈になりません。
そのかわり、かかとが上下に動く量そのものは減らないため、脱げやすさの解決にはつながりません。
かかとの内壁を面で覆うクッションタイプ
かかとの内側に広い面で貼り、靴のかかと側の内寸を詰めます。
足の遊びが減るので、歩行中の浮きには最も素直に働きます。
ただし詰めた分だけ足は前へ出ます。
つま先がすでにぎりぎりの靴に厚いものを貼ると、痛む場所がかかとから指先へ移るだけになります。
靴底のかかとに入れるヒールカップタイプ
足の下に入れて、かかとの位置を持ち上げるタイプです。
かかとが沈んで靴の中で前へ滑る場合や、履き口の位置と足のくるぶしの高さが合っていない場合に向きます。
入れれば足全体が上がるため、甲の圧迫が強くなる点は覚えておいてください。
前へ滑る動きが主な悩みなら、靴の前ズレ防止の方法で足を後ろに留める別の手も解説しています。
素材で変わる沈み込みとへたり方
ウレタンフォーム
軽くて薄いものが作りやすく、貼っても違和感が出にくい素材です。
反面、体重がかかる場所では気泡がつぶれて薄くなり、当初の厚みは長くは保てません。
汗も吸うため、湿ったままにすると菌が増えやすい環境になります。
ゲル・シリコーン
密度が高く、沈み込んでも戻るので厚みが安定します。
表面を水で拭けるものが多く、汗が染み込みにくいのも扱いやすい点です。
そのかわり同じ厚みならウレタンより重く、ぬめりのある表面が靴下の繊維を引っかけることがあります。
フェルト・起毛の布
厚みを足すより、表面をすべりにくく、または肌当たりを柔らかくするための素材です。
すき間が大きい靴には力不足ですが、素足やストッキングで縁が擦れる場合には有効な選択になります。
洗えないものが多く、汚れたら交換する消耗品として考えてください。
タイプ別に見たかかとパッドの向き不向き
同じ悩みでも、靴のつま先に余裕があるかどうかで選ぶものが変わります。下の表は、すき間の埋め方を軸にした整理です。
| タイプ | すき間の埋め方 | 向いている人 | 向かない人 |
|---|---|---|---|
| 縁に貼る細テープ | 厚みはほぼ足さず、当たる線をずらす | 履き口の縁だけが赤くなる人 | 歩くとかかとが浮いて脱げる人 |
| 内壁のクッション | かかと側の内寸を面で詰める | かかとが上下に動いて靴が脱げかかる人 | つま先がすでに窮屈な靴を履く人 |
| ヒールカップ | 足を下から持ち上げ、位置を後ろへ寄せる | かかとが沈んで靴の中で前に滑る人 | 甲が当たりやすい靴を履く人 |
| フェルト・起毛シート | 摩擦を下げるだけで厚みは足さない | 素足やストッキングで擦れる人 | すき間が大きく、浮きを止めたい人 |
表のどれにも当てはまらないと感じる場合は、悩みがかかと以外にある可能性があります。足裏の一点が痛む、土踏まずが落ちる感覚がある、といった場合はインソールの選び方で目的別に合うタイプの見分け方を解説しています。
かかとパッドの選び方で失敗しやすいところ
もっとも多いのは、厚ければ効くと考えて内壁に厚手のクッションを貼るやり方です。
詰めた分だけ足は前に押し出され、指先が当たるようになります。
かかとの浮きが小さいなら、薄いものから試して足りない分を足すほうが確実です。
粘着の強さも見落としやすい条件です。
強い粘着は靴の内張りに貼り付き、剥がすときにスエードや布の表面を毛羽立たせます。
貼り直しを想定している靴なら、粘着が弱めのものか、貼らずに敷くタイプを選んでください。
もうひとつは、靴のサイズが合っていない状態をパッドで埋めようとする使い方です。
かかとの浮きが大きすぎる靴は、詰めても歩くたびに縁が動き、当たる場所が増えます。
前足部の擦れも同時に起きているなら、貼る位置ごとの考え方を靴擦れ防止パッドの選び方で解説しています。
厚みと貼る高さの合わせ方
厚みは、脱げなくなる最小限で止めるのが基本です。
試すときは必ず実際に履く靴下を合わせてください。
薄手のストッキングで合わせた厚みは、厚手の靴下を履いた日にはきつくなります。
貼る高さは、履き口の縁より少し下が目安になります。
縁と同じ高さに上端を持ってくると、パッドの段差が新しい当たり線になって、かかとの少し上が擦れ始めます。
片足だけ浮くなら、両足に同じものを貼る必要はありません。
左右で足の形が違うのは珍しいことではないので、浮く側だけ調整するほうが履き心地は揃います。
合わなかったときに出るサインは分かりやすいです。
甲が押される、指先が前に当たる、歩くとパッドがずれて丸まる、このどれかが出たら厚みか位置が過剰です。
いったん剥がして、薄いものに替えるか、貼る位置を数ミリ下げるところからやり直してください。
かかとパッドの手入れと交換のサイン
汗が直接当たる場所なので、素材ごとの手入れの差がそのまま寿命の差になります。
ゲルやシリコーンは表面を水で拭いて乾かせますが、ウレタンや布は汗を吸い込み、乾く前に次の日を迎えるとにおいの元になります。
足のにおいは汗そのものではなく、皮膚の常在菌が汗や皮脂・角質を分解するときに出る物質から生じます。
靴を休ませて乾かす日を作るほうが、香りを足すより素直な対処です。
製品の表示にある「抗菌」「防臭」「消臭」は別の意味です。
抗菌は菌の増殖を抑えること、防臭はにおいの発生を抑えること、消臭はすでに出たにおいを減らすことを指します。
どれもにおいを完全になくす働きではありません。
靴と足の両方から見直したいときは、足の臭い対策の基本で靴下・靴・足のケアをまとめて解説しています。
交換のサインは、指で押しても元の厚みに戻らなくなったとき、端が浮いて歩行中にずれるとき、表面が擦れて破れたときです。粘着は一度剥がすと落ちるので、貼り直しを繰り返した個体は早めに新しいものへ替えてください。
よくある質問
かかとパッドを貼っても脱げるのはなぜですか
かかと側の余りが大きすぎて、面で詰めても足が動く場合があります。
甲を押さえるベルトやひもがない靴では、かかとだけ詰めても歩行中に足が前後するためです。
靴のサイズや形そのものが合っていない可能性も考えてください。
ストッキングでも使えますか
使えますが、表面の素材を選んでください。
粘着面や硬い縁がストッキングに触れると、繊維が引っかかって伝線の原因になります。
起毛や布で覆われた表面のもののほうが相性は良いです。
かかとパッドとインソールはどちらを先に試すべきですか
悩みがかかとの浮きや縁の当たりだけなら、かかとパッドのほうが影響範囲が小さく、失敗しても戻しやすいです。足裏全体の疲れや土踏まずの落ち込みが一緒にあるなら、インソールから検討したほうが噛み合います。
両足に同じ厚みで貼る必要はありますか
ありません。
浮くのが片足だけなら、その足だけ貼るほうが履き心地は整います。
両足に貼ると、問題のなかった側が窮屈になることがあります。
まとめ
かかとパッドは、浮きを埋めるのか、当たる線をずらすのかで選ぶものが変わります。
浮きなら内壁を面で詰めるタイプ、縁の痛みなら厚みを足さない薄いタイプ、かかとが沈んで前に滑るならヒールカップというように、現象から逆算すると候補は絞れます。
厚みは脱げなくなる最小限で止め、実際に履く靴下で合わせてください。
素材はゲルが厚みを保ちやすく、ウレタンは軽いかわりにへたり、布は摩擦を下げる役に回ります。
押しても戻らなくなったら交換の時期です。
ぜひ本記事の比較表と厚みの合わせ方を参考に、いま履いている靴のどこが当たっているのかを確かめてから選んでください。


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