着圧ソックスの夜用の選び方|就寝中に使うときの目安と注意
夜に履く着圧ソックスを選ぶとき、最初に見るべきは圧の強さと、脚のどこをどれだけ締める設計になっているかの2点です。
同じ「着圧」という言葉でも、立って動く時間に合わせた製品と、横になっている時間に合わせた製品では狙いが違います。
パッケージに「夜用」「おやすみ用」と書かれているものは、多くの場合、日中向けより弱めの圧で設計されています。
差が出る理由は姿勢です。
立っているあいだ脚は心臓よりずっと低い位置にあり、下半身に重力の影響が強くかかります。
横になれば脚と心臓の高さはほぼ同じになる。
同じ強さで締める必要がないうえ、寝ているあいだは締めつけを感じても自分で脱いだり位置を直したりする判断がしにくい。
だから夜用は「弱め」「ゴム口が細くない」「就寝中の姿勢で食い込みにくい」という方向に振ってあるわけです。

靴下Lab編集部
靴下Labは、「快適な足元から、毎日の生活をもっと豊かに」をテーマに、靴下に関するあらゆる情報を調査・発信するメディアです。素材や機能の違い、季節に応じた選び方、消臭・防寒・健康サポートなど、靴下に関する疑問をわかりやすく解説しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
夜用の着圧ソックスを選ぶときに見る軸
絞り込みに効く軸は多くありません。以下の4つを順に見れば、候補はかなり減ります。
圧の数値と、その表示があるか
着圧の強さはmmHg(水銀柱ミリメートル)で表され、数値が大きいほど強く締まります。
多くの製品は足首を最も強く、上にいくほど弱める段階圧の設計です。
夜用として売られているものは、同じブランドの日中用より足首の数値が低く設定されているのが一般的。
ただし具体的な数値は製品ごとに違うため、パッケージや商品ページの表示を必ず見てください。
数値の記載がない製品は、強さを比べようがありません。
締める範囲(丈)
膝下までのハイソックス型か、太ももまで覆うタイプか、腰まであるレギンス型か。覆う面積が広いほど「効いている感じ」は出ますが、寝返りのじゃまになりやすいのも事実です。
ゴム口の幅とつくり
履き口が細いゴムだと、一箇所に力が集中して食い込みます。
夜用は履き口を幅広にしたり、編み地で自然に留めたりして、局所的な締めつけを避ける構造のものが多い。
ここは商品画像でも確認できます。
素材と厚み
伸縮性を出すためにポリウレタンが混ぜられているのは、着圧製品ではほぼ共通です。
そのうえで綿の比率が高いものは肌当たりが柔らかく吸湿性がある
一方、乾きは速くありません。
ナイロン主体のものは薄くてなめらかで、布団の中でも重さを感じにくい。
寝具に足裏が引っかかるのが苦手なら、表面がなめらかなタイプのほうが向きます。
夜用と日中用で設計が分かれる理由
日中用は、立ち仕事や長時間の座位を想定しています。
脚が下がった状態が続く前提なので、足首側をしっかり締める設計になりやすい。
靴を履くことも前提なので、つま先やかかとの厚みも靴の中に収まるように作られています。
夜用はその前提が全部ひっくり返ります。
靴は履かない。
歩かない。
姿勢は水平で、しかも何時間も変わりません。
つまり「強く締める必要は下がるが、締めつけの不快さには気づきにくい」という条件になる。
この非対称性が、夜用を弱めに設計する理由です。
だから日中用をそのまま寝るときに使う、という置き換えは勧められません。
逆に夜用を日中の立ち仕事に使っても、想定している圧より負荷が大きい場面なので狙いどおりには働きにくい。
用途別にどこが変わるかは日中に履く場合の選び方と注意点も合わせて見てください。
着圧ソックス全般で何が期待できて何が期待できないのかは、むくみ対策でできること・できないことを先に押さえておくと選ぶ基準がはっきりします。
なお、一般向けの着圧製品と、医療機関で用いられる弾性ストッキングは目的も圧の設計も別です。
前者を「医療用」として扱わないでください。
違いは弾性ストッキングとの区別にまとめています。
夜用着圧ソックスの種類と違い
膝下(ハイソックス)型
足首からふくらはぎまでを覆う、最も一般的な形です。
段階圧の設計が素直に効く範囲で、寝返りのじゃまになりにくい。
膝の裏に生地が来ないので、曲げ伸ばしでの引っかかりも起きにくい構造です。
太ももまで(ロング)型
ふくらはぎから太ももまで覆います。
覆う面積が広く、履くのに手間がかかる。
膝の裏で生地がたわむと、そこだけ圧が集中してしまうことがあります。
丈が合っているかがそのまま快適さに直結するタイプです。
レギンス・スパッツ型
腰やヒップまで一体になった形。
脚だけでなく胴回りにもフィットするので、寝ているあいだの拘束感は最も強くなります。
就寝中の締めつけが苦手な人には向きません。
くるぶし・ショート丈
足首周辺だけを覆うタイプ。
段階圧というより足首のフィット感が主目的になります。
締めつけ感がいちばん軽いので、着圧ソックス自体が初めての人が試しやすい形です。
オープントゥ(つま先開き)
つま先が開いた仕様。
指先が出るぶん、指まわりの蒸れや圧迫を避けやすい。
ただし足先の保温はほとんど期待できません。
冷えが気になる季節に選ぶ形ではありません。
タイプ別に向いている人
| タイプ | 構造上の特徴 | 向いている人 | 向かない人 |
|---|---|---|---|
| 膝下(ハイソックス) | 足首〜ふくらはぎ。膝裏に生地が来ない | 初めて夜用を試す人/寝返りが多い人 | 太ももの張りが気になる人 |
| 太ももまで(ロング) | 膝上まで覆う。膝裏にたわみが出やすい | 脚全体を覆いたい人/丈が体格に合う人 | 膝裏の締めつけが苦手な人 |
| レギンス・スパッツ型 | 腰・ヒップまで一体 | 脚と胴回りを一枚で覆いたい人 | 就寝中の拘束感が苦手な人/トイレで起きることが多い人 |
| くるぶし・ショート | 足首中心。覆う面積が最小 | 強い締めつけに慣れていない人 | ふくらはぎまでフィットさせたい人 |
| オープントゥ | つま先が開く仕様 | 指先の蒸れ・圧迫が気になる人 | 足先の冷えを抑えたい人 |
ブランド内でも用途ごとにラインが分かれています。ラインの見分け方はシリーズごとの用途の違いを見ると整理しやすいはずです。
夜用の着圧ソックスで失敗しやすい選び方
強い圧のほうが良いと思って選ぶ
いちばん多いミスマッチです。
夜用は弱めに設計されているのが前提で、数値の大きさを競う製品ジャンルではありません。
強すぎれば眠りのじゃまになるだけ。
就寝用として売られている範囲から選ぶのが基本です。
サイズを小さめにする
「小さいほうがよく締まる」という発想でワンサイズ下を選ぶと、設計された段階圧が崩れます。
足首だけでなく履き口も想定より強く食い込む。
跡が深く残る、朝までに脱いでしまう、といった結果になりやすい失敗です。
日中用と兼用しようとする
1枚で24時間まわそうとすると、どちらの場面でも中途半端になります。
着け続ける時間の考え方は着用時間の目安と注意点にまとめました。
一日中履き続ける使い方は想定されていません。
体調や既往の条件を無視する
脚に痛みや腫れ、皮膚のトラブルがあるとき、あるいは持病があるときは、市販品を自己判断で使う前に医療機関に相談してください。
妊娠中も同様です。
ここは製品スペックで判断できる領域ではありません。
サイズ表記の読み方と丈の合わせ方
靴下のサイズは「22-24cm」のようなレンジ表記が基本です。
ただし着圧製品では、足のサイズだけでなくふくらはぎ周りや身長でサイズが決まるものが少なくありません。
表記が同じでも実寸はメーカーごとに違う。
だから購入前に自分の数値を測っておくのが確実です。
測るのはふくらはぎのいちばん太い部分、足首のいちばん細い部分、そして太ももまで覆うタイプなら太もも周り。朝いちばんではなく、条件をそろえて測ったほうが比較しやすくなります。
合わないと何が起きるか
小さすぎれば履き口が食い込み、生地が丸まって圧が一点に集まります。
大きすぎればずり落ち、たまった生地が膝裏や足首でしわになる。
どちらも段階圧の前提が崩れるという点で同じ問題です。
丈の長いタイプは、膝の位置と製品の切り替え位置が合っているかも確認してください。
履きにくいと感じたとき
着圧製品は伸ばしながら履くので、かがむのがつらい人には負担になります。
前かがみが苦しい場合は、ソックスエイドという補助具の使い方も選択肢に入ります。
無理に引っ張り上げると生地を傷めるので、かかとの位置を先に合わせてから上へ広げるのが基本の手順です。
洗濯で圧を落とさないために
着圧を生んでいるのはポリウレタンなどの弾性繊維です。
この繊維は熱と塩素、それに紫外線で劣化します。
乾燥機の高温、漂白剤、直射日光での長時間の干しっぱなしは、いずれも圧が落ちる原因になる。
ここを避けるだけで持ちはだいぶ変わります。
洗うときは洗濯ネットに入れ、ぬるま湯以下の水温で。
柔軟剤は繊維をなめらかにする一方で、製品によっては指定外とされている場合があります。
表示タグの指示が最優先です。
脱水を強くかけて生地を引っ張るのも避けたい。
干すときは吊り下げて重みで伸ばすより、平らに置くほうが型崩れが起きにくくなります。
へたりは戻らない
伸びきったゴムは元に戻りません。
履き口がゆるくなった、脚に沿わずしわが寄る、といった状態になったら圧の設計はもう働いていないと考えてください。
毎晩使うなら2〜3枚をローテーションさせたほうが、1枚を洗い続けるより長く使えます。
抗菌や防臭の加工が付いている製品もありますが、加工の効果は洗濯を重ねると弱まることがあります。
抗菌は菌の増殖を抑えることを、防臭はにおいの発生を抑えることを狙った加工で、意味は別です。
どちらもにおいをゼロにするものではありません。
よくある質問
夜用を日中に履いてもいいですか
設計が想定していない使い方です。
夜用は横になっている姿勢を前提に圧を弱めているため、立って動く時間に必要とされる圧とは合いません。
日中に使う予定があるなら、日中向けとして作られたものを別に用意してください。
朝までに脱いでしまうのは失敗ですか
サイズか圧が合っていない可能性があります。
跡が深く残る、足先が冷たく感じる、目が覚めるほど気になる。
こうした場合は、より弱い圧のもの、あるいは覆う面積の小さい丈に変えるほうが現実的です。
無理に履き続ける理由はありません。
脚が細くなりますか
着圧で体脂肪が減るわけではありません。
一時的に脚のサイズや見た目が変わったように感じる人はいますが、それは圧がかかっている状態の変化です。
サイズダウンを目的にした製品ではないと理解しておいてください。
飛行機の中でも夜用でいいですか
機内は座ったままの時間が長く、脚が下がった状態が続きます。
姿勢の条件が就寝時とは違うので、そのまま夜用を持ち込むのが最適とは言えません。
長時間の移動についてはフライト時の備えと選び方を参考にしてください。
毎晩履いても大丈夫ですか
製品の使用方法に従うのが前提です。
連続着用の上限や、休ませる時間について注記があるものもあります。
かゆみ・痛み・皮膚の色の変化などが出たときは使用をやめ、続くようなら医療機関に相談してください。
まとめ
夜用の着圧ソックスは、圧の数値表示があるか、履き口が食い込まない構造か、丈が自分の体格に合っているか、この3点で候補が絞れます。
強さを競うカテゴリではありません。
就寝中は不快感に気づきにくいぶん、弱めから始めて合わなければ変える、という進め方が無理がありません。
サイズはレンジ表記だけで決めず、ふくらはぎと足首を測ってから選ぶ。
洗濯は高温と漂白剤を避け、へたったら買い替える。
日中用との兼用は考えない。
この4つを守れば、選び直しの回数は減ります。
脚や体調に不安があるときは、製品選び以前に医療機関で相談してください。


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