着圧ソックスの正しい履き方|シワなく上げるコツと注意点
着圧ソックスは、かかとの位置まで生地をたぐり寄せ、つま先を入れてかかとを合わせ、そこから少しずつ上へ移していきます。上から一気に引っ張り上げる履き方をしないだけで、食い込みや生地の傷みはかなり減ります。
多くの着圧ソックスは足首を最も強く、上にいくほど弱くする段階圧という設計です。
つまり「どの部分がどこに来るか」が最初から決まっている。
生地の一部だけをつまんで引き上げると、本来足首に来るべき強い部分がふくらはぎに乗り、狙った位置と圧がずれます。
履き方の話は、履き心地だけでなく製品の設計どおりに使えるかどうかの話でもあります。

靴下Lab編集部
靴下Labは、「快適な足元から、毎日の生活をもっと豊かに」をテーマに、靴下に関するあらゆる情報を調査・発信するメディアです。素材や機能の違い、季節に応じた選び方、消臭・防寒・健康サポートなど、靴下に関する疑問をわかりやすく解説しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
シワを作らない着圧ソックスの履き方
手順は5つです。急がず、1つずつ位置を確認しながら進めてください。
爪と手元を整える
足の爪の角を落とし、指輪などの引っかかるものは外します。着圧ソックスの生地は伸ばした状態で薄くなるため、爪の先が当たるだけで糸が切れることがあるからです。
かかとの位置まで生地をたぐり寄せる
履き口から手を入れ、かかと部分までを内側に寄せて手繰ります。足首から上をたぐっておくと、最初につま先を通すときに伸ばす量が少なくて済みます。
つま先を入れて、かかとを合わせる
つま先を先まで送り込んだら、かかとの編み目が自分のかかとに重なるよう位置を決めます。ここがずれたまま上げると、土踏まずのサポート部分も全部ずれます。
少しずつ上へ移していく
両手で生地の面を包むようにして、足首、ふくらはぎ、膝下と数回に分けて移動させます。
1点をつまんで引くのではなく、面で押し上げるのがコツ。
爪ではなく手のひらと指の腹を使ってください。
しわを伸ばして仕上げる
最後にくるぶし周り、ふくらはぎの後ろ、履き口の順にしわを確認します。
しわが残った場所は生地が二重になり、そこだけ圧が強くなります。
履き口は折り返さず、まっすぐ伸ばした状態で止めます。
履く順番を間違えるとどうなるか
いちばん多い実害は圧の偏りです。
段階圧の製品を途中までしか上げず、生地をたぐったまま放置すると、たぐった部分が輪ゴムのように細く食い込みます。
長時間その状態だと、跡が消えにくくなったり、履いている間ずっと違和感が続いたりする。
次に多いのが生地の劣化です。
伸縮性はポリウレタンなどの弾性繊維が担っていて、この糸は局所的に強く引かれると戻りが悪くなります。
毎回同じ場所をつまんで引き上げていると、その一箇所だけ先にゆるむ。
全体はまだきれいなのに履き口だけ落ちてくる、という状態はここから起こります。
ゆるみのサインは着圧ソックスの替え時の見分け方と合わせて確認しておくと判断しやすいです。
かかとのずれも見落とされがちです。
土踏まずを支える編みが入っている製品では、かかとが1〜2cm浮いただけでサポート部分が足裏の別の場所に当たります。
設計上の位置を外すと、本来の狙いどおりには働きません。
よくある失敗と着圧ソックスの直し方
膝裏や履き口が食い込む
上げすぎているか、丈が合っていません。
ハイソックスタイプは膝の少し下で止めるのが基本で、膝裏まで乗せると曲げるたびに生地が折れて締まります。
折り返して長さを調整するのも避けてください。
生地が二重になり、その位置だけ強い圧がかかります。
かかとがずれて足裏が合わない
一度膝下まで下ろし、かかとを合わせ直してから上げ直します。
途中から引っ張って直すと、ずれが上に持ち上がるだけ。
面倒でも下げてやり直したほうが早いです。
途中で引き上がらなくなる
汗や保湿クリームで肌が滑らないと止まります。
入浴直後や、クリームを塗った直後は避け、肌が乾いてから履いてください。
むくんでからだと入りにくくなるので、日中用は起きてすぐが履きやすいタイミングです。
すぐ穴があく
爪の角、かかとの角質、指輪が原因になりやすい。
爪はやすりで角を丸め、かかとが乾燥してひび割れているときはケアしてから履きます。
脱ぐときも、履き口を裏返しながら下げると生地への負担が減ります。
あると楽な道具と、代用できるもの
専用品がなくても履けますが、圧が強い製品では道具があると手間が減ります。
| 道具 | 役割 | 代用・注意 |
|---|---|---|
| ゴム手袋(薄手) | 生地を滑らせずに面で押し上げられる | 炊事用の薄いもので代用可。爪が伸びていると内側から破れる |
| 爪やすり | 爪の角で糸を切らないようにする | 切ったあとの角を落とすだけでも効果あり |
| ソックスエイド | 前屈がつらいときに足を曲げずに履ける | 着圧の強い製品に対応するかは製品ごとに違う |
| 薄手の下履き用ソックス | つま先が入りにくいときの滑り役 | 厚手を重ねると圧が変わるため薄手に限る |
かがむのがつらい場合の道具についてはソックスエイドの使い方と選び方で形状ごとの違いをまとめています。伸縮の少ない生地では滑り込ませにくいこともあるため、対応表記の確認をおすすめします。
着圧ソックスを履くベストなタイミングと頻度
日中用は朝、脚が張る前に履くのが基本です。
むくんだ状態から履くと、入れるまでに生地を強く引くことになる。
就寝用として作られた製品は寝る前に履き、朝に脱ぎます。
気をつけたいのは、この2つを入れ替えて使わないことです。
日中の活動を前提にした製品と、横になった状態を前提にした製品では圧の設計が違います。
パッケージや商品ページに書かれた用途どおりに使ってください。
用途の区分はメディキュットのシリーズごとの違いのように、同じブランド内でも分かれているのが一般的です。
1日の中では、締めつけを感じたら脱いで問題ありません。
痛み、しびれ、強いかゆみ、指先の色の変化があるときは使用を中止してください。
持病がある場合や症状が続く場合は医療機関に相談を。
医療機関で用いられる弾性ストッキングと一般向けの着圧ソックスは目的も設計も違うため、弾性ストッキングと着圧ソックスの違いも確認しておくと判断を誤りません。
洗い替えは2足以上あると扱いが楽です。毎日同じ1足を洗って乾かすサイクルは、弾性繊維の回復時間を取れません。
素材別に変わる着圧ソックスの注意点
ナイロン・ポリウレタン主体のもの
薄手でストッキングに近い質感の製品はこのタイプです。
摩擦には強い一方、弾性繊維は熱と紫外線で劣化します。
乾燥機と直射日光は避け、陰干しにしてください。
綿混のもの
肌当たりは柔らかく、吸湿性があります。
ただし乾きは速くない。
厚みがあるぶん濡れたままだと重く、乾ききらないうちに履くと窮屈に感じます。
干す時間を長めに見ておくといいでしょう。
ウール混のもの
保温をねらった厚手品に使われます。
ウールは強くこすると縮んで風合いが変わるため、押し洗いにとどめます。
柔軟剤を多用すると生地の表面が滑って履き口が落ちやすくなることもあるので、量は控えめに。
抗菌や消臭の加工が入っている製品では、加工の効果が洗濯を重ねるうちに弱まることがあります。
抗菌は菌の増殖を抑えることをねらったもの、消臭はすでに出たにおいを減らすことをねらったもので、別の加工です。
洗い方の詳細は圧力を落とさない洗濯方法にまとめています。
よくある質問
日中用を寝るときに履いてもいいですか
用途外の使い方になります。
就寝時を想定していない製品は、横になった状態では締めつけを感じやすい。
製品ごとの表示に従ってください。
左右の区別はありますか
製品によります。足裏や履き口にL・Rの表記がある場合は必ず合わせてください。表記がなければ左右共通です。
履くと脚に跡が残るのは締めすぎですか
しわが寄った部分や履き口の跡がしばらく残るなら、サイズか位置を見直します。
ふくらはぎの実寸を測り、サイズ表記のレンジに収まっているか確認してください。
表記は同じでもメーカーによって実寸が違います。
履いている間にサイズは変わりますか
脚まわりが一時的に細く見えることはありますが、体脂肪が減るわけではありません。この点はむくみ対策でできること・できないことで整理しています。
靴下やタイツと重ね履きしていいですか
薄手のものを下に履く程度なら問題になりにくいですが、着圧製品同士を重ねると圧が読めなくなります。重ねるなら片方は薄手の普通の靴下に。
まとめ
たぐる、つま先を入れる、かかとを合わせる、面で押し上げる、しわを伸ばす。
この5つを守れば、食い込みも局所的な劣化も起きにくくなります。
上から一箇所をつまんで引くのが、最も生地を傷める動作です。
履くタイミングは日中用なら朝、就寝用なら寝る前。
用途表示を入れ替えて使わないこと、痛みや強い締めつけを感じたら脱ぐことも、手順と同じくらい大事です。
素材によって洗い方と乾かし方が変わる点も押さえておけば、履き心地は長く保てます。



