ランニングソックスの選び方|厚みと丈で変わる走りやすさ

ランニング用の靴下でまず見るのは、素材が綿かポリエステルかという点です。
綿は吸湿性がある一方で乾きが速くありません。
汗を吸ったまま濡れた生地が足裏と擦れると、マメの引き金になります。
次に効くのが足裏のクッションの厚みと、かかとの脱げにくさを左右する丈です。
5本指か普通の形かは、この2つを決めたあとの話になります。
本記事では、ランニング用の靴下で差が出る素材と厚み・形状別に向く走り方・22-24cmというレンジ表記の読み方・洗濯でゴムや加工が落ちる目安を解説します。

靴下Lab編集部
靴下Labは、「快適な足元から、毎日の生活をもっと豊かに」をテーマに、靴下に関するあらゆる情報を調査・発信するメディアです。素材や機能の違い、季節に応じた選び方、消臭・防寒・健康サポートなど、靴下に関する疑問をわかりやすく解説しています。
※本記事はAIの補助を得て作成し編集部が校正しています。
ランニング 靴下で最初に決めるのは素材、次に足裏の厚み
走ると足は汗をかき、その汗が靴下に移ります。
綿は吸湿性があるので汗をよく吸いますが、乾きは速くありません。
吸った水分を抱えたままの生地は足裏との間で滑り、その摩擦が皮膚を削ります。
一方でポリエステルは乾きが速く、スポーツ用の靴下に多く使われる素材です。
走行距離が長くなるほど、この乾きの速さの差が濡れた時間の長さとして残ります。
ただし、化学繊維だけで組まれているとは限りません。
摩擦に強いナイロンをかかととつま先に入れて補強したり、伸縮を出すためにポリウレタンを少量混ぜたりするのが一般的な作りです。
混紡率は製品ごとに違うので、表示を見て「ポリエステルが主体か、綿が主体か」だけ確かめれば十分です。
足裏のパイルは厚いほうがいいとは限りません
パイル編みは糸をループ状にして編んだもので、クッション性と吸汗性が上がります。
そのぶん厚くなるため、靴の中に余裕がないと甲が窮屈になります。
ランニングシューズはもともと足を包む設計なので、厚手の靴下を前提にしていないサイズで買っていると、指先が当たったり甲が圧迫されたりします。
手持ちのシューズに合わせて厚みを選ぶ、という順番のほうが失敗しにくいです。
靴下の丈は「靴の縁が当たる位置」で決まります
丈の呼び方はフットカバー・くるぶし(アンクル)・ショート・クルー・ハイソックスと段階があり、境界はメーカーによってずれます。数値で覚えるよりも、自分のシューズの履き口がくるぶしのどこに当たるかで判断してください。
フットカバーは靴を履くと外から見えない極浅の丈です。
見た目はすっきりしますが、走行中の上下動でかかとから抜けやすく、抜けた瞬間に生地が丸まって足裏に挟まります。
走る用途なら、くるぶしが隠れる程度の丈から上を選ぶほうが無難です。
シューズの履き口が高いモデルや、アキレス腱のあたりに縁が当たるタイプなら、クルー丈にして縁と皮膚の間に布を入れると擦れを避けられます。
トレイルのように砂や小石が入る場面でも、丈が高いほうが侵入を防げます。
泥と石への具体的な対策はトレイルランニング用ソックスの選び方で解説しています。
靴下の形状で変わる指まわりの摩擦と踏ん張りやすさ
普通(クルー等)の形
指が分かれていない一般的な形です。
着脱が速く、指の位置を気にせず履けます。
指同士が直接触れるので、指の間で汗が抜けにくく、長時間の走行では指の間が湿ったままになりがちです。
5本指
指が5本すべて分かれ、指と指の間に布が入ります。
指同士の直接的な摩擦がなくなるため、指の間の擦れが気になる人が選びやすい形です。
ただし指又に縫い代の厚みが出るので、シューズの前足部が狭いと窮屈に感じます。
履くのに時間がかかる点も、レース前の慌ただしい場面では負担になります。
利点と欠点の全体像は5本指ソックスとは?効果とデメリットで解説しています。
足袋型(2分割)
親指とそれ以外の4本の2つに分かれる形で、和装の足袋と同じ分かれ方です。
親指で踏ん張る感覚を得やすい構造ですが、残る4本は同じ袋に入ります。
指の間の蒸れを抑えたくて足袋型を選ぶと、5本指と同じ結果は得られません。
ここは5本指と混同しやすい点なので、分かれ方を写真で確認してください。
ランニング用靴下のタイプ別に向いている人
| タイプ | 構造上の特徴 | 向いている人 | 向かない人 |
|---|---|---|---|
| ポリエステル主体・薄手・くるぶし丈 | 乾きが速く、靴の中の余裕を食わない | 短時間のジョグや、シューズがぴったりの人 | 足裏のクッションを増やしたい人 |
| ポリエステル主体・足裏パイル・クルー丈 | クッションと吸汗が上がり、靴の縁との擦れも防げる | 距離を走る人、履き口が高いシューズを使う人 | 前足部に余裕のないシューズの人 |
| 5本指・薄手 | 指の間に布が入り、指同士が触れない | 指の間の擦れや湿りが気になる人 | 着脱の速さを優先する人、前足部が狭い人 |
| 足袋型 | 親指だけが独立する | 親指の踏み込み感を求める人 | 指の間全体の蒸れを抑えたい人 |
| 綿主体 | 吸湿性があり肌当たりが柔らかい | 短時間の軽い運動や、走行前後の履き替え用 | 汗をかく時間が長い人 |
アーチサポートは土踏まずのあたりを編みで締めて支えることをねらった構造で、足裏の疲れが気になる人が選ぶ選択肢です。
締め方の強さは製品ごとに違うので、締まりすぎて足の甲が痛くなる場合は無理に使わないでください。
滑り止めは足裏側に樹脂などを付けたもので、室内用・ヨガ用・介護用があります。
シューズの中で使うものではないので、ランニング用として滑り止め付きを探す必要はありません。
ピラティスやヨガでの滑り止めの付き方はピラティス用靴下の選び方で解説しています。
靴下選びで失敗しやすい厚みと機能加工の期待違い
いちばん多いのが、クッションを求めて厚手を買ったのにシューズに入らないという組み合わせです。
厚みは足裏だけでなく甲側にも出るため、紐を締めた状態で圧迫感が出ます。
買い替えるならシューズ側を替えるか、足裏だけパイルで甲側は薄い作りの製品を探すほうが現実的です。
もう一つ多いのが、消臭や抗菌の表示に走行中のにおい対策を期待する買い方です。
抗菌は菌の増殖を抑えることをねらった加工、防臭はにおいの発生を抑えることをねらった加工、消臭はすでに出たにおいを減らすことをねらった加工で、この3つは別物です。
そもそも汗はほとんど無臭で、皮膚の常在菌が汗や皮脂・角質を分解するときに生じる物質がにおいの元になります。
加工があってもにおいが完全に消えるわけではありませんし、洗濯で加工が落ちることもあります。
着圧タイプも、ランニング用として選ぶと期待が外れやすい部分です。
着圧はmmHg(水銀柱ミリメートル)で表され、数値が大きいほど強くなります。
足首を最も強くして上にいくほど弱める段階圧の設計が一般的ですが、一般向けの着圧製品と医療機関で用いられる弾性ストッキングは目的も設計も違います。
脚が細くなる、むくみが治るといった効果を期待するものではありません。
着圧でできること・できないことは着圧ソックスの効果で解説しています。
持病がある場合は、強い着圧の製品を使う前に医療機関へ相談してください。
22-24cmという表記は、靴のサイズと1対1では対応しません
靴下のサイズは22-24cmのようにレンジで表すのが一般的です。
この数値は足の実寸に近い目安ですが、同じ表記でもメーカーによって実際の寸法が違います。
シューズが25cmだから25-27cmを選ぶという単純な対応にはならないので、足長を測った値を基準に見てください。
レンジの端に自分の足長が来ると、履いたときの状態が変わります。
下端に近いと余りが出て、5本指なら指又が浮き、普通の形ならつま先に袋の余りができます。
走行中はその余りが足裏に折れ込みます。
上端に近いと履き口が食い込み、丈も短く上がってきます。
かかとの位置が合っているかどうかは、履いてかかとの膨らみが自分のかかとに乗っているかで判断できます。
足長だけで足りない場面もあります。
甲が高い、または足幅が広い人は、足長で合わせても甲側の生地が張って圧迫感が出ます。
この場合は、伸縮しやすいリブ編みが甲まで入っている製品や、幅にゆとりのある表記の製品を試すほうが現実的です。
クルー丈やハイソックスを選ぶなら、ふくらはぎ周りも見てください。
ふくらはぎが太いと履き口が締まりすぎて跡が深く残ります。
丈が長いスポーツソックス全体の考え方はスポーツソックスとは?競技別に変わる丈と機能で解説しています。
洗濯で先に落ちるのは履き口のゴムと機能加工
伸縮性はポリウレタンを少量混ぜることで出しています。
この繊維は劣化するもので、劣化すると履き口のゴムがゆるみます。
走行中にかかとから抜けるようになったら、サイズが合わなくなったのではなく、伸縮が落ちたと考えたほうが実態に近いです。
劣化を早めるのは、高温と強い引っ張りです。
乾燥機の熱はポリウレタンにとって負担になりますし、脱水後に履き口を引っ張って干すのも伸びの原因になります。
裏返してネットに入れて洗い、陰干しにするだけで、ゴムの寿命は変わってきます。
抗菌や消臭の加工も洗濯の回数を重ねると弱まるので、加工を目的に買った製品ほど、洗い方の影響を受けます。
買い替えの目安は、走行距離ではなく症状で判断するのが確実です。
かかとが抜けるようになった、足裏のパイルが潰れて平らになった、つま先やかかとが薄く透けてきた、この3つのどれかが出たら交換の時期です。
走るたびに履くなら数足を回して使うと、1足あたりの洗濯回数が減ります。
レース本番で使う1足は、練習で履き慣らしたうえで別に確保しておくと当日の不安が減ります。
距離を走る場面でのマメ対策はマラソン向けソックスの選び方で解説しています。
よくある質問
ランニングに綿の靴下は使えませんか
使えないわけではありません。
綿は吸湿性があり肌当たりも柔らかいので、短時間の軽いジョグなら不都合は出にくいです。
ただし乾きが速くないため、汗をかく時間が長くなるほど濡れた生地が足裏と擦れる時間も長くなります。
距離を走るなら、乾きの速いポリエステル主体のものを選ぶほうが向いています。
5本指にすればマメができなくなりますか
指同士が直接触れなくなるので、指の間の擦れは減らせます。
ただしマメは足裏や、かかと、シューズが当たる部分にもできます。
原因が靴の中での足の滑りやサイズ違いにある場合は、形状を変えても解決しません。
すでに皮膚が傷んでいる、繰り返し同じ場所に痛みが出るという場合は、医療機関に相談してください。
靴下を2枚重ねて履くのは有効ですか
重ね履きは摩擦を布と布の間に移す考え方で、実際に使う人もいます。
ただしランニングシューズは足の実寸に合わせて選んでいるため、2枚分の厚みで甲や指先が窮屈になります。
重ねるなら薄手同士にして、シューズに余裕があるかどうかを履いた状態で確かめてください。
厚手と薄手はどちらを先に試すべきですか
手持ちのシューズに余裕があるかどうかで決まります。
指先や甲に余裕があるなら足裏パイルの厚手からで構いません。
すでにぴったりで紐をあまり締めていないなら、薄手から試したほうが履けなくなるリスクが小さいです。
スポーツ用と登山用の靴下は流用できますか
設計の狙いが違います。
登山用は保温とクッションを重視した厚手が多く、メリノウールのように保温性を持つ素材が使われます。
走行時は発熱するので、厚みと保温が過剰になりやすいです。
厚みとメリノウールの使い分けは登山用靴下の選び方で解説しています。
まとめ
走る用途の靴下は、乾きの速さで素材を絞り、手持ちのシューズに入る厚みを選び、シューズの履き口が当たる位置から丈を決める、という順番で条件が固まります。
5本指か普通の形かは好みと前足部の余裕で決まる部分で、先に決めるべき軸ではありません。
消臭や着圧の表示は、何をねらった加工なのかを確かめたうえで期待の幅を調整してください。
サイズはレンジ表記なので、足長を測った値を基準にして、甲やふくらはぎ周りも合わせて見ると失敗が減ります。ぜひ本記事のタイプ別比較表と買い替えの3つの目安を参考に、自分のシューズと走る距離に合う一足を選んでください。


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